祈る子どもたち
文・目黒実 絵・福田利之
2017年11月11日発行 A5変型判 48頁 上製 ¥1,600+税
ISBN 978-4-908447-06-8 C0793
honto
子らよ、行きて愛せ!
目黒実×荒井良二『鳥たちは空を飛ぶ』に続く、アリエスブックス神話シリーズ第2弾。「スピッツ」のCDジャケットの作品をはじめ、温かさと静けさ、愛らしさを併せ持つイラストレーター福田利之とともに、目黒実が、子どもと大人に贈る絵本。
目黒氏の紡ぐ、太古から今へと続く、荘厳で壮大でありながらも透明な繊細さを持つストーリー、そのひとつひとつの言葉の力に呼応した福田氏の、これまでにない激しく濃厚なタッチが力強く表出した本作は必見。子どもはもちろん、大人へのプレゼントとして大切な人へ贈りたくなる、美しい絵本が誕生しました。巻末英訳付。
−−遥か昔の地球。原初の生命たちが大爆発を起こしたとき、宇宙の子アーダとハンヌは出逢い、世界を創造する。しかし人間の誕生、進化と堕落、善と悪、愛と憎の発現により、地上は悪の焔に包まれてゆく。再び地球へ向かったアーダとハンヌが、武器や思想、言葉でもなく、静かに捧げ続けたものとは……。
美しさも愚かさも合わせ持つ人間、そんな人間と人間、世界と生命をつなぐものとは何か……目黒実がおくる渾身のストーリーとともに、福田利之のあらたな境地ともいえる、魅惑的な激しさを持ちながらも甘く切ない絵の美しさが、物語の奥深くへと惹き込んでゆく。
目黒 実(メグロ ミノル)
東京生まれ。九州大学特任教授、京都造形芸術大学教授を歴任。日本初のチルドレンズ・ミュージアムを1994年福島県伊達市でプロデュース。その後、兵庫県篠山市で廃校になった中学校を、沖縄市では『こどもの国・動物園』をチルドレンズ・ミュージアム、チルドレンズ・センターとして再生。九州大学ユーザーサイエンス機構、同大学院ユーザー感性学専攻では、子ども論、物語論の授業を担当するとともに子どもプロジェクトを主宰。「インゴ・ギュンター地球108の顔展」、「絵本カーニバル」、「子どもとともにデザイン展」を各地でプロデュースし、グッドデザイン賞、知的資源イニシアティブの優秀賞を受賞。著書に『学校がチルドレンズ・ミュージアムに生まれ変わる』(ブロンズ新社)、荒井良二との絵本『鳥たちは空を飛ぶ』(アリエスブックス)、訳書に『魔女になりたかった妖精』(ブロンズ新社)など。
福田 利之(フクダ トシユキ)
1967年大阪生まれ、大阪芸術大学卒業。イラストレーター。CD、装画、絵本、雑貨制等、様々なビジュアル表現を手がける。テキスタイルブランド「十布」のデザインを担当している。 http://tenp10.com
主な著書に『赤い金魚と赤いとうがらし』(ミルブックス)、『いまからノート』(青幻舎)、『福田利之作品集』(玄光社)、『福田利之といくフィンランド』(玄光社)、『ふたり』(ミルブックス)、『ぼくはうさぎ』(あかね書房)、『BABY BOOK』(コクヨS&T)、『ミニカーミュートだいかつやく!』(アリス館)、『福田のフォト絵』(ヴィレッジブックス)など。
上記内容は本書刊行時のものです。